洗濯ばさみは、洗濯ばさみです。

洗濯ばさみでなければ、いけない理由はありません。
少し変な話かもしれません。
でも、本当にそう思っています。
指先の力を使う練習で、洗濯ばさみを使うことがあります。
療育では、よく見かける教具の一つです。
でも、ボールでもいい。
紙でもいい。
洗濯物を干すことでもいい。
大切なのは、洗濯ばさみではありません。
子どもに必要な機能です。
たとえば、
指先で力を調整すること。
関節を安定させること。
両手を協調して使うこと。
引き出したい機能が見えていれば、方法はいくらでもあります。
だから、洗濯ばさみでなければ、いけない理由はありません。
教具があると、支援が少し楽になります。
便利です。
だから、使います。
でも、教具が支援をしてくれるわけではありません。
支援者が考えていることを、実現しやすくしてくれるだけです。
「どんな教具を使っていますか。」
そう聞かれることがあります。
実は、この質問には少し困ってしまいます。
普段あまり、教具を意識していないからです。
「この子には、どんな教具が必要だろう。」
とは考えません。
「この子には、どんな機能が必要だろう。」
そう考えています。
すると、教具は自然と決まります。
でも、その機能を引き出す方法は、物を使うことだけではありません。
手遊び。
歌。
じゃんけん。
しりとり。
どれも、子どもの力を引き出すために使えます。

教具って、なんだろう。
積み木やパズルのような「物」を思い浮かべます。
でも、子どもの力を引き出すために使うもの、
と考えてみると、その境界が少し曖昧になりました。
洗濯ばさみも。
積み木も。
手遊びも。
歌も。
そして、
支援者の手も、教具と言えるのかもしれません。
何を使うかではなく、
なぜ、それを使うのか。
見えているものではなく、
その理由を見る。
そんなことを丁寧に、一つずつ。
教具って、なんだろう。


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