魔法の指
盛り上がりを見せた今回のWBCで、日本投手陣の安定感は素晴しかったですね。
大谷、佐々木といったプロの超一流投手の投げる直球の回転数は1分間に2400回(1秒に40回転)以上で、中には2700回転以上の投手もいるそうです。(投げたボールがホームベースに届くまでは0.5秒弱なので実際には18.44mの間に20回程度回転します)
ところで、子どもたちが野球のボールを投げるとどうなるでしょう。
小さな子供や野球経験のない人は5本の指全てでボールを鷲掴みすることがよくあります。
この握りはパームボールやナックルボールという特殊な変化球の握り方とよく似ていて、回転数が少なくスピードが出ず途中で失速して落ちるような軌道を生みます。
しかも、それぞれの指に均等に力をかけることが難しいので、意図せず左右に曲がったりもします。
時には投げた瞬間からとんでもない方向なんてこともあります。
野球での直球の握りはジャンケンのチョキのような手(人差し指と中指のはなるべく近付ける)でボールを持ち、その2本の指先に均等な力を加え、叩くあるいは引っ掻くような形でボールを離して投げます。
特に一流投手の多くはその2本指の指先や爪先をボールに立てるような形で強く引っ掻いています。
逆に2本の指全体をべったりとボールにくっつけたり、
わざと指先をボールから離して投げるのは、
回転数を少なくして途中で失速させるチェンジアップと呼ばれる投げ方なんです。
彼らはこの2本の指の使い方(握り方、力の配分)だけでも何種類かの異なった軌道のボールを投げ分けています。同じ腕の振り方でも、ボールを握る指の使い方次第で全く違う変化球になるんです。
野球に限らず、普段の生活でもちょっとした使い分けって色々ありますよね。
子どもたちも、指全体や指先の動きを自由に使いこなせるようになれば、遊びの楽しみ方が拡がるはずです。
次回は、「力の配分」に必要な感覚のお話。
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同じ課題につまずいているように見えて、
それぞれ発達に必要な療育は十人十色。
子どもたちがたのしく、自律的に取り組んでもらえるよう、
alukoでいっしょに歩んでいきましょう🌱
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